第2回震災復興フォーラム 〜届けたい、この想い〜 『送り火を灯す集い』③
それでは、いよいよメインイベントのひとつである
「まちなか灯籠流し」についてです。
例年小泉地区では、地域の中心を流れる川の近くで出店をひらいたり、
供養の灯籠流しをおこなったりというのが夏まつりの慣習でした。
ですが今年は、がれきによる環境汚染の心配に加え大潮ということもあり、
川に灯籠を流すのではなく小泉のまちで灯籠を灯そうということになりました。
おまつりの会場である小泉小学校は津波の届かない高台にあって、
見晴らしもよく、小泉のまちを遠く海まで見渡すことができます。
おまつり当日、まだ陽の高いうちから準備スタート。
流されてしまった家の土台や、いつも歩いていた道々など、
小泉のまちじゅうにみんなで心をこめて灯籠を配置していきました。
夕闇が濃くなりはじめた18時45分、
男衆20名ほどがまちじゅうに散らばって、一斉に点火開始。
ほどなく、まちの中心に「小泉」の文字が・・
そして、まちじゅうに灯籠が灯りました。
当日は気仙沼市最知の清泉寺から丸谷方丈さまにお越しいただき、
まち全体が見渡せるところから、ご先祖様や、震災の犠牲になった方々や、
失われた故郷・小泉に向かって供養の読経をしていただきました。
そして、おまつりに来てくださったたくさんの地元の方々に焼香していただきました。
当日配置した灯籠は、全部で1,000個。
2リットルの四角いペットボトルを利用して、ぜんぶ手作業でつくりました。
このペットボトルの収集にあたっては、小泉地区のみんなに協力してもらいました。
灯籠の制作にあたっては、近所の方々にもお手伝いしてもらいました。
実は、当初制作を予定していた灯籠の数は500個だったのですが、
あまりにペットボトルが集まったので、急遽倍の1,000個つくることになりました。
その甲斐あってか、灯籠が灯るとあちこちから歓声があがったり、
「きれいねえ」「すごい数だね」「よくやったねえ」というお褒めの声があがったりしました。
でも、おそらくみなさんも言葉にならない想いでいっぱいだったと思います。
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